ちょっとむずかしいけれど、知ってほしい免疫力のお話

自然のリズムに乗って生きることこと重要

みなさんは「健康も病気も、すべては生き方にかかっている」、「がん・慢性の難病・アレルギーもこわくない・・・・生き方を変え、免疫力を高める生活で、どんな病気もすぐ治る!」といったキャッチフレーズのもと、『免疫革命』(講談社インターナショナル発行)上梓され、いま注目されている免疫学者の安保徹先生《新潟大学院医学部教授)をご存知ですか。先生は「自律神経」に注目し、自律神経と連動して働くリンパ球・顆粒球の免疫システムの働きを明らかにし、数多くの著書の中で免疫力が病気を癒す謎を解いていました。そして、この自律神経の安定→自然のリズムに乗って生きることこそが究極の健康法であり、免疫力を高める鍵なのだ、と説明されています。自律神経とは、自分の意思とは関係なく、体の外部からの刺激に対して、無意識のうちに働いている神経をいいます。自律神経には交感神経と副交感神経がらい、自動車でいうとアクセルとブレーキのような関係で、相互に調整しながらバランスを保つことによって、体の恒常性(ホメオスタシス)を維持しています。

たとえば、交感神経は「心拍を高める、血圧を上げる、消化を抑制する、排泄を抑制する」、一方、副交感神経は「心拍遅くする、血圧を下げる、消化を促す、排泄を促す」という働きがあり、交感神経は「緊張状態」を、副交感神経は「弛緩状態」の体の体制をつくっています。

交感神経優位が過剰に続くと問題がある

さて、細菌やウィルス、活性酸素などの外敵と戦う免疫機能の主なものとして、活性酸素を取り除く「SOD」、細菌や雑菌と戦う「顆粒球」、ウィルスと戦う「リンパ球」そして重要な抗原提示を行う「単球(マクロファージン)」なでがあります。これらのうち顆粒球、リンパ球、単球が「白血球」存在し、顆粒球が白血球の約35〜41%、リンパ球が約54〜60%、単球が約5%の割合で存在します。

ここで話をもどすと、もともと自律神経は交感神経、副交感神経がバランスよく働くように機能していますが、何らかの理由で交感神経、副交感神経のどちらかに偏った状態が続くと、病気になるといわれます。特に交感神経が優位な状態(緊張状態)が続くと、血液中に顆粒球が過剰に増えることに・・・。顆粒球過多は、過剰な顆粒球が体内の常在菌を攻撃して化膿性の炎症を引き起こし、顆粒球が発生させる過剰な活性酸素によって細胞にダメージを与えます。さらに、リンパ球が減少してウィルスに感染しやすくなり、アドエナリン《神経伝達物質》過剰になって、血流低下、新陳代謝の低下につながります。

現代社会では、普通に生活していても過剰な交感神経優位の状態になりやすく、結果として免疫力が低下していることは間違いないでしょう。その最大の要因は「ストレス」です。ストレスには@気候や公害による「物理的・化学的ストレス」、A疲労や病気による「生理的ストレス」、B職場や学校での不満や人間関係の問題、家庭不和や老後の不安などによる「社会的・心理的ストレス」がありますが、現代人の宿命といいますか、みなさんも少なからず感じることがあるでしょう。こうした理由で、現代人には副交感神経を刺激し、副交感神経優位の状態へと改善していうように勧められています。

また一方で、先生は小子化が進んだ現在、子供に対する過保護が進み、現代っ子は物心つく前から副交感神経優位で、これがまたアレルギー疾患などの子供の現代病が多くなった要因ではないかと警鐘を鳴らしています。この指摘についても、世のお母さん方にとっては注目すべきポイントなのではないでしょうか。
いずれにしても、自律神経のバランスをとることが重要。ストレスをためず、免疫力を高めるためには、規則正しい生活が基本となります。そのほか、無理をしないマイペースな散歩、朝の軽い体操、入浴、腹式呼吸、手足指先のマッサージなどが有効です。

生命活動を営むためのシステムと”水”

安保先生によると、体内システムには、@代謝エネルギーのシステム、A自律神経のシステム、B白血球のシステムという3つの代表的なシステムがあり、その基本として「代謝システム」を取り上げ、以下のように述べられています(『図解・安保徹の免疫学入門』(宝島社)より)。

『代謝エネルギーシステムというのは、ひと口でいうと、人間が生きていくためのエネルギーを消費したり蓄積したりするシステムのことです。まず、食べ物を食べることで、エネルギーを体内にとり入れます。そして運動したり考えたりなどの日常生活をすることで、そのエネルギーを消費します。そして余分が出れば、それを蓄えておきます。もし不足することがあれが、蓄えておいた分をだして消費します。・・・・・細胞のレベルにいたるまでに体のありとあらゆる活動が、代謝エネルギーのシステムによっているのです。』『この代謝エネルギーのシステムにひずみが出ると、どうなるでしょうか。エネルギーが消費されすぎて足りなくなったら、当然、運動したり考えたりできなくなる。逆に、過剰に蓄積されたら、肥満になったり糖尿病になったりします。このようにシステムとして考えると、さまざまな病気について理解するスタートラインに立てるのです。』

わたしがこの一節に注目したのは、安保先生のおっしゃる通り、まさに、代謝を考えることこそが、免疫力、つまり健康や美容を考える際の基本中の基本であり、スタートラインと考えていたからです。そして、体にとって、その代謝システムになくてはならない存在なのが、わたし共が力説している”水”であり、この水の質をよくすることで、代謝を高め、免疫力向上の大きな一歩にすることができるのです。

人間の体の3分の2は水で構成され、1日あたり約180リットルの生体水が体を駆け巡っているといわれています。これらの生体水、つまり水が、1人あたり約60兆に及ぶ細胞に栄養を届け、老廃物を受け取り、細胞を活性化しながら生きる力を与えているのです。みなさんも、体にいちばん馴染む、生体水に近い性質を持ったパイウォーター(Dr.π製水器の水)や、細胞を賦活化する高エネルギー・パイウォーター(パイメガ)普段からしっかり摂って、なるべく薬に頼らない予防健康医療を広げていって下さい。